古い賃貸マンションで暮らしてみて|電気温水器が壊れた日のこと[最初の住まい編]

古い賃貸マンションのメリット

古いマンションのメリットは、なんといっても『安い』こと。
一方でデメリットとして、耐震性が弱かったり、セキュリティが十分でなかったりする物件もあります。
配管も古いので、特に設備は要注意です。

玄関の押しボタンチャイムが鳴りました。
スチールドアを開けると、鮮やかなレモンイエローのブラウスを素敵に着こなした大家さんが立っていました。

あまりに綺麗だったので、思わず
『綺麗なブラウスですね!とってもお似合いです!』
と言ってしまいました。

大家さんは少し恥ずかしそうに、
『着なくなった着物をリメイクしたの』
と微笑みました。

母よりずっと年上の、上品で美しい大家さんでした。

当時、家を訪ねてくるのは新聞の勧誘か大家さんくらい。
時折訪ねてくる大家さんとのおしゃべりが、私はとても楽しみでした。

通勤10分の住まいを選んだ理由

東京・文京区といえば、家賃はかなり高い地域です。
それでも私は『通勤 自転車10分以内』を絶対条件にしていました。

最初に勤めていた職場は、通勤ラッシュの満員急行電車に30分閉じ込められ、さらに満員の環状線へ乗り換えて通勤していました。
残業も当たり前で、帰宅が日付をまたぐことも珍しくありません。

そんな生活を続けているうちに体を壊し、私は転職しました。

転職先はーー自転車で5分。
往復で10分です。

往復2時間強
=ストレス、寄り道、偏食、ストレスによる無駄遣い…そして体調不良。

往復10分
=自分の時間ができる。ストレスなし。

いったい、どれだけ無駄に時間を過ごしてきたのだろうと思いました。

主人はフレックスタイムの仕事ですが、とにかく忙しい人です。
もし遠い物件を選んでしまえば、まず家に帰ってこないでしょう。

余計な心配とストレスは御免被りたい。
頼れる人も、お互い夫婦だけです。

そこで私たちは、

『3食おうちご飯』
『無駄遣いをしない』

この条件で、
広さや家賃の手頃な物件でなく、
『少し高くても職場に近い物件』
を選びました。

3食おうちご飯と聞くと、少し窮屈に感じるかもしれません。

でも、ものは考えようです。

時間が合う日は、月に数回ふたりでランチ。
天気のいい日は、おにぎりを作って公園でピクニック。

通勤ラッシュで往復2時間過ごすより、おにぎりを作る方がずっといい。

そのおかげで、料理のレパートリーもかなり増えました。

そんな生活が始まって数ヶ月後ーー
ある大事件が起きました。

電気温水器壊滅事件

真冬の早朝5時前。
夢の中で、主人が何やら騒いでいます。

『大変だ!!家中水浸し!!』

三階なのに、なぜか天井から雫がポタポタ。

真冬なのに家中サウナのように蒸し暑い。

足元を見ると、クッションフロアの床はすでに温水プール状態
裸足で踏むと、じんわり温かい水がかすかに波打ちました。

奮発して買ったばりのふかふかホットカーペットは水没。
和室までわずかに浸水していたので、慌てて布団を畳みました。

原因は、オンボロ電気温水器の故障。

下の階は、どうやらすごい雨漏り状態だったようです。

大家さんが慌てて駆けつけてくれました。

『ごめんなさい!ごめんなさい!』

一緒に片付けをしてくれ、そのまま温水器は修理へ。

修理……?

かなり古い温水器なのに、修理?

とても親切な大家さんでしたが、もしかすると権限がなかったのかもしれません。

しかし、その被害はなかなかのものでした。

まず、買ったばかりのふかふかホットカーペットは完全に故障。
家全体に充満した水蒸気で、天井はしばらく濡れたまま。

ダイニングの石膏ボードの化粧壁が崩れてしまいました。

そして最大の被害はーー

イエダニの大発生。

私が留守の間、主人は刺されまくり、強烈な痒みとともに体中に赤い斑点ができてしまいました。

あまりの酷さに『バルサン』を炊き、1日家を開けたそうです。

温水器を修理している間の1週間は、ずっと銭湯通い。

思わず『神田川』曲が流れてきそうです。
これはこれで、少し楽しい思い出でした。

ただーー

今になって思うと、
弁償などは一切ありませんでした。

古い賃貸マンションで注意したい設備トラブル

古いマンションでは、こうした設備トラブルの対応が曖昧なことがあります。
被害があった場合は、遠慮せずにきちんと申し出た方がいいと思います。

もっとも、若かった私たちにそれができたかどうかは…謎ですが。

マンション住まいで、もうひとつ注意したいことがあります。

『ゴキブリ』です。

マンションで気をつけたいゴキブリの大移動

そう、彼らは大移動することがあるのです。

近隣で引越しがあるときは要注意。
戸締まりは、しっかりしておきましょう。


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